入局後2ヶ月に医局辞退宣言をして、フリーランス医師と情報発信を軸に現在は活動しています。
ひょんなことから現在フリーランスになっている僕ですが、フリーランスの良さも感じたりしながら暮らしています。
「視野を医療業界から広げ、フリーランスという働き方についてもっと情報を得たい」という気持ちからランサーズのフリーランス実態調査2020年度版を少し読み解いてみました。
全体像を知ることで、フリーランス医師のポジションが、どういうものか見えてくるものもあるはずです。
この記事の内容:
ランサーズの統計データからフリーランスの俯瞰した情報を得ること、数字に触れること
それでは見ていきましょう。
総数と増加率
今年2020年の段階で日本のフリーランス(広義)の数は1034万人。
2015年からの5年間で絶対数が913万から1034万に増加した結果です。
割合としては14%→15%と多いとはとれない増加率でした。
一方でアメリカも2020年には50%(2人に1人がフリーランス)まで、フリーランスの数が増えるという情報はありましたが、実際のところは1%+とこちらも少し増加しただけでした。
フリーランスの4タイプ
フリーランスは4つにタイプ分けがされています。
①副業系すきまワーカー
②複業系パラレルワーカー
③自由業系フリーワーカー
④自由業系独立オーナー
医者のフリーランスは基本的に自由業系フリーワーカーですが、定期非常勤で2社以上契約をしていれば複業系パラレルワーカーになるかもしれません。
ケースによって変わって来るんでしょうか。
このあたりについてはグレーですが、一応フリーランス医師は以後、もっともらしい自由業系フリーワーカーとして扱っていきます。
なお、フリーランス業界では最も少ないタイプに分類されるようです。
年収あれこれ
ちょっとだけややこしいグラフですね笑
さきほどのフリーランス4タイプ別で
上の段・・「フリーの収入の額がこれぐらいの人が何%いますよ」
下の段・・「フリーの収入が自分の全年収のうち何%占める人が、これぐらいいますよ」
という統計です。
まだ半年しか経っていないですが、辞職してから3ヶ月以内に200万は確実に稼いでいるので一年に確実に400万以上は稼いでいます。
なので一応このグラフの中だと自由業系フリーワーカー、かつ、年収400万以上の14%には該当します。
ただでさえ数が少ない医師ですが、フリーランス業界の中でも少数な存在だったことがわかります。
自由業系フリーワーカーの収入は、個人年収に占める割合が91~100%であることが一番多いので、フリーランスの仕事だけで生活をなりたたせている人が多いと思われます。
平均の欄をみてみると、フリー年収の平均は180万と書かれており、医者はフリーランスとして月収100~200万達成しようと思えばできるので、かなり恵まれた条件にいることがわかります。
フリーランスになった理由
どの働き方も「収入拡大のため」「自己実現のため」といった理由が大半を占めています。
グラフを見るとわかりますが、自由業系フリーワーカーと自営業系独立オーナーは「収入拡大」よりも「自己実現のため」の割合がわりと多いということがわかります。
これらの人たちは「お金よりも自己の理想を実現したいんだ!」と考えて、フリーランスになることが多いということです。
これに関しては同じカテゴリーに属する身として同じ理由であったかなと思います。
働き方の満足度
グラフを見ると、自由であることに満足している人は多いみたいですね。
というか、仕事の満足度を確かめるため「自由度」「裁量権」「仕事の誇り」「達成感」「仕事への関心」「全体的な満足度」の質問をしたようですが、6つ全ての項目においてフリーランサーの方が満足度が上回っています。
またフリーランサーの方々は全ての質問でYesと答えた割合が50%、つまり、過半数を超えています。
あくまで、この質問の中だけの話に限りますが、フリーランスの仕事自体への満足度は軒並み高いと言えそうです。
一方で、非フリーランスはいずれの質問も過半数はNOと答えがちであったことようですが、なかでも「仕事への誇り」「達成感」「全体の満足度」は低めであるようでした。
フリーランスのモチベーション
統計からは、みんな自由で柔軟な生活を求めていることがわかりますね。
フリーランサーの根っこはやっぱりみんな自由人だということです。これもうなづけます。
自由な働き方の障壁
1位は「収入がなかなか安定しない」です。
みんな収入がなかなか安定しないことに悩んで、フリーランスを辞めてしまいそうになっているようです。
その点は、フリーランス医師は収入に関しては安定させようと思えばできるので、後は生活コストをがっつり抑えてしまったりすれば、あんまり収入面の悩みは少ないんじゃないかと思います。
2位の「社会的信用」ですが、フリーランス医師は未だに少数派であったり、組織に属していないということから信用というものは正直欠ける傾向にあります。
これはフリーランスになってみて初めて感じたことですね。
仕事を探す経路
他のフリーランサーは人脈や知人の紹介で主に仕事を探していることがわかりました。
医局とのつながりや紹介で、医師がフリーランスの仕事を探せる人も中にはいると思います。
ただ、民間医局などのサイトで探すことがインターネットで簡単にできるようになっているので、フリーランス医師の多くはエージェントサービスを利用ということになりそうです。
今後の働き方
副業したことがない人はしてみたい、今現在フリーランスの人はフリーランスとしての働き方をこれからも続けたいというのが圧倒的に多いという結果でした。
まとめ
★フリーランス人口が増加傾向であること
★自由で柔軟な生活をしたいという欲求を満たしてくれること
★これからも続けたいという気持ちが多いこと
これらのことから医者に限らず、フリーランスの仕事自体の満足度が高いといえそうです。
そう考えると、フリーランスに適職を見つけてしまった場合、そこから非フリーランスに戻るということは、収入面が困るとかよっぽどのことがない限りはないんじゃないかなと予想されます。
また、非フリーランサーと比べてフリーランサーの方が仕事に満足していると思っているということは、どちらかというと皆フリーランスとしての勤務形態を望んでいるのかとも考えられました。
フリーランサーはもともと非フリーランサーだった人が多いと思いますしね。
どっちも知っている上での気持ちなら少なからず説得力もありますね。
さらっとまとめです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
今回は以上となります。