フリーランス医

なぜあなたが「医者の仕事はつまらない」と感じるか




こんにちわ、Matsuki Blog管理人のマツキです。

フリーランスで医者やったり、ブログ書いたりしていろいろ動いています。

 

突然ですが、最近医者のお仕事どうですか?

つまらない?

今回は「なぜあなたが医者の仕事がつまらなく感じるか」です。

 

医者の仕事自体がつまらなくて当然な理由

 

賛否両論あると思いますが、普通におんなじことの繰り返しだからです。

 

「いやいや、人体は一つとして同じものはないし、医者の仕事は成長過程でもそれぞれあって多彩だよ」という意見もあるかもしれません。

 

たしかに内容自体は多彩なのかもしれませんが、、仕事として実際にやるとなるとまた変わってきます。

 

結局やることって「調べる→実施」「検討する→実施」の繰り返しです。

 

ちょっと深掘りしていってみようと思います。

 

そもそも医者をやる理由はなんなのか

 

 

つまらないと感じるならまず前提的なところにフォーカスしてみます。

 

そもそも自分はなぜ医者をやっているか考えてみてください。

 

どんな医者になりたいのかのビジョンが明確な人なら、基本的にはあまり悩まないはずです。

 

ですが、近年の医学部入学の動機のトレンドを見ると、強い動機を持って仕事をしている人は正直あんまり多くなさそうに見えてしまいます

 

(すいません、ここからはあんまり強い動機なく医者になった人を想定して書いているので、不快でしたらそっと画面を閉じたほうがいいかもです)

 

 

 

どちらかといえば、流れで入ってしまって

 

「自分がやりたくないこと」がたくさん含まれないこと

 

をテーマに、診療科や就職病院先を選んでいる人が少なくないように個人的にはみえてしまうのです。

 

 

なぜそんな事態に?

 

それは、そういった選択をせざるを得ないような背景、医療業界のブラックさがあると思うのです。

 

 

医者のブラックさと「パワーゲー」

 

【すべては効率】効率化の気配が感じられない

 

一言で言うとまず効率が悪いです。

 

そして改善が遅いです。

 

ダブルチェックとかマージンを考慮した上だったとしても、医者をとりまく仕事は効率悪すぎます。

 

医療業界の効率の悪さと勤務スタイルの進歩のなさは、他の業界と対比すると「わりとだいぶ遅れている方」なんじゃないでしょうか。

 

 

個人の効率化「パワーゲー」では限界がある

 

効率化はシステムの問題なので、個の力だけで簡単に解決できるものじゃないんですかね。

 

そこを個人の力の「パワーゲー」で解決しようとしても、そもそも焼け石に水じゃないでしょうか。

 

医者界隈で少し微妙なところは

 

「個人の能力の向上」で物事を解決しようとしすぎてること

それを仲間同士で求め合うこと

です。

 

これは結局医者の問題能力の高さから生まれているので、素直に尊敬するのですが...

 

「パワーゲー」で物事を考え過ぎると逆に業界全体の進化が遅くなりすぎると思うのです。

 

そのパワーがシステムを変える方向に向けば話は別ですが、多くの医者がそこに焦点を当てません。

 

そもそも余裕がないですし、する気もないからです。

 

 

非効率、理不尽で選んでいった先の選択肢は回避

 

なので医者界隈のシステム改善の速度はとてもスローに感じます。

 

自分の人生の中で待っていたら人生が終わってしまいます。

 

こういった「どうしようもない現実」に気づく人は気づいていて。

 

感情的で「パワーゲー」な仕事場からそっと離れていきます。

 

回避は本能的に自然

 

こういった回避は自然です。

 

もともと医療の中にやりたいことがあったのだとしても

「人間の生活じゃないぐらいの労働」

「変わっていかない環境」

 

が待っているのなら、そんな場所を避けるのは人間の本能的に普通ですよね。

 

高い問題解決を自分の中に当てはまれば、「諦める」という選択肢が必然的に出ます。

 

しかし刺激がない場所

 

そして、そうして消去法的に進路を選んだとしたら

 

そこは

「やりたくないことが多くはない」

けれど

「やりたいこともさほどない」

 

場所に行き着きます。

 

 

ただそれって結局「自分にとって行っても面白くない場所」ですよね?

 

これが面白くなくなる理由の一つでもあると思うのです。

 

 

結局は作業の連続

 

そして冒頭でも触れましたが、結局は医者の仕事は試行錯誤をするものの同一作業の連続です。

 

分解しまくれば、単純作業の連続であるということです。
(研究とかは別だと思いますが・・・)

 

 

知的好奇心を働かせて何かをするというよりは、否が応でも来た対象に対して調査をし、マイナスがないよう還元する

 

そのおんなじことの永遠の繰り返しだからです。

 

繰り返される毎日の果てに

 

そんなこんなで毎日を積み上げていった結果、医者は何が残るでしょう。

 

お金?

by pixabay

 

収入でしょうか。

 

素朴に思うんですが、ぶっちゃけこの仕事そんなに稼げますか?

 

ここでいう「稼げる」は費用対効果の意味合いが強いですが...かけた時間に見合った分医者って稼げるでしょうか?

 

年収一億〜数億稼ぐ世の富裕層はごろごろいますが、彼らは仕組み化して効率を求めていったからそこまでなったんだと思います。

 

そう考えると確かに医者は比較的ハイフローですが、総資産はたかが知れています。

 

何より時給労働なのでお金を稼げたとしても、時間も失っていく仕組みです。

 

過労を重ねて土日労働や当直を増やすぐらいなら休みたいという人も多いはず。

 

そう考えると、安定度と再現性は高いけど金銭的な費用対効果は微妙なんじゃないですかね。

 

医学知識への自負?

by pixabay

他にはどうでしょうか。

 

知識の蓄積ですか?

 

確かにそれは生きていくツールとして強力な財産です。

 

ですが身につけたプロトコルの多くも、今後はAIにとって代わられる可能性が出てきました。

 

そしてAIに代替可能な業務ということは、本来もっと効率化できた部分があったということです。

 

今となっては絶滅したMT車の運転を自慢されても反応が困るように…

 

果たして自分がその非効率部分の過程を踏むのは自負になるのか、これもまた微妙なところ。

 

感謝されること?

 

ではなんなのでしょうか?

 

仕事でもらう「ありがとう」という言葉でしょうか?

 

確かにある意味その言葉が本来の目的なはずです。

 

感謝されることを目的としないで医療を提供する、それはただの自己満足であるとも言えます。

 

ですが、残念ながら「感謝される」ということだけをモチベーションにこの仕事をしている、そんな尊い人の割合が高いようには少なくとも僕には見えません。

 

 

 

行き着く先

 

それではなんなのでしょうか。

 

仮にそこまで強い動機がなくこの仕事をしていて

 

この過酷な仕事の蓄積に何を意味を見出すかと言ったら、言葉を選ばずに言えば「自分が凄い」と評価される承認欲求を満たすことなのではないでしょうか。

 

 

受け入れようと無理するとおかしくなる

 

 

その残った目的のために体を異常な労働環境に合わせようとした時に、体はついてくるでしょうか。

 

ご存じの通り、多くの人がついてこないか、人生が終わっていっているか、おかしくなっていても気づいていないだけです。

 

なのにもかかわらず

 

「ブラックだなー」

「でも辞めるのも怖い、リスキーだ」

「どうすればいいかわからない」

「だからとりあえず続ける」

 

そういった感じで無理やり適応させようとして暗い顔をしながら働いている人を僕は多くみてきました。

 

本来は学業優秀で、IQの高い人たちであるはずなのに、こういった環境を脱せず疲弊する姿を多く僕はみてきました。

 

そして、終いには考えることを辞めてしまうのです。

 

医者を仕事として行う理由をどう見出すか?

 

多分どんな仕事も作業を分解して何度も繰り返していけば飽きます。

 

承認欲求を満たす以外に、この仕事を続ける理由をどう見出せばいいのでしょうか?

 

言い換えれば

大した思想がないのに敢えてこの過酷な業務に生涯を費やして固執する理由はなんなんでしょう。

 

by pixabay

 

人との関わりが楽しみであり、本当の財産

 

別に医者に限った話じゃないですが、個人的に仕事の面白さは人同士の関わりで生まれるんじゃないでしょうか?

 

この業界に身をおいて、そこから生まれる人との繋がりが実は「楽しい」という感情の正体なのかもしれません。

 

仕事としてのやるべきことは、大体が決まっているのだから。

 

 

でもそれだけでもきっと続かない。

 

でも出会いが楽しいだけでもきっと続きません。

 

医者の世界は人事だのなんだの予測できない嫌なことやストレスが渦巻いていて、一喜一憂することも多々あります。

 

人間不信になってしまうような人事異動すらあるでしょう。

 

そうなると、人との繋がりに面白さを感じるどころではありません。

 

この仕事の大変なところは、そういった人事異動や強すぎるストレスと常に隣り合わせなところです。

 

いろいろ極端すぎるんです。

 

ゴールを設定しないと続かない

 

横道に逸れながら書いてきましたが、結論この仕事はゴールを頭の中に描いておかないと続かないと思います。

 

だから、最初から理想の医師像やゴールが決まっている人は強いんですよね。

 

もし、あなたが医者の仕事をつまらないと感じているのなら、毎日毎日同じことを繰り返して行った先のゴールを設定してみてはいかが。

 

ゴールはなんでもいい

 

決めるゴールは、人それぞれです。

 

ただ、自分の欲求に素直なものであればあるほど、望ましい(らしい)

 

 

頑張った先に何を得たいのか、具体的に紙か何かに記しておくといいかもしれませんね。

 

以下に生き方のヒントや参考にした本を載せておきます。

 

 

記事の終わりに

 

長々と書きましたが以上となります。

 

動機もなく医者になって、労働について考えて、フリーランスになっていろんなことがありました。

 

こんな背景があったので、僕は本当に医者になりたくないのならあんまり医者になる道を勧めません。

 

参考になったら嬉しいです。

 

それではまた別の記事でお会いしましょう。

 

スポンサーリンク

-フリーランス医

© 2024 Matsuki Blog Powered by AFFINGER5