この記事は決断力を上げるためのヒントを書籍からちょっぴり提示する内容です。
参考にした本は『なかなか自分で決められない人のための「決める」技術』です。
あとで少し紹介しますが、客観的な表現が多く、読みやすい本です。
こんな方におすすめ
- 転職など大きな決断を迫られている人
- 決断力を向上させたい人
ハッとさせられたワード4選
1. 「決めた」と「思う」は違う
「決める」と「行動」はセット
なかなか自分で決められない人のための「決める」技術
どういうことか、たとえ話を自炊という身近な例でしますね。
自炊で例えてみた
自炊にはいろんなメリットがありますよね。
- お財布にも優しいです
- 下手にお店で食べるより栄養を摂れる可能性もありますです
- 外出する手間がいりません
それをよく理解したA君は今週は自炊をして健康な生活とお金を浮かそうと「決め」、お店に食材を買いに行ったとします。
しかし、実際はその日以降外食になってしまうこともあれば、コンビニ飯になってしまうこともありました。
こんなA君のような経験はないでしょうか?
これは決めたのではなく、自炊していこうと思っただけです。
心のどこかで気分に合わせて夕食にはいろんな選択肢があると思っています。
「決めた」つもりなのかもしれませんが、実際に決行するか不確かなことで、それは「決めた」とは言いません。
実際に具体的な設定をし、行動を起こして初めて「決める」と言えます。
これが『「決める」と行動はセット』ということです。
決めるために活用できる「マーケティングの11項目」
意思決定をして行動に移すまでをサポートするアイディアが本著では紹介されています。
上記タイトルのマーケティングの11項目と呼ばれたものです。
使い方は11項目を決定していくだけです。
ポイント
- なぜ why
- なにを what
- どこで where
- 誰が who
- 誰と with who
- 誰のために for who
- 誰に to who
- いつからいつまで period
- どのように how
- いくらで how much
- いくつで how many
ただこの項目1つでも抜けていたら、決定することから遠ざかるそうなのでそこだけ注意ですね。
意思決定が重要なビジネスの世界で活かせるアイディアは、それ以外の場面でも幅広く役立たせることができそうです。
上のA君の自炊の例で考えると、食材を買って満足するだけでなく、何をすればよいでしょうか。
僕は『献立をつくる』ことで工夫すれば実行に移すまでの確率がぐんとあがるのではないでしょうか?と思い浮かびましたが
皆さんはどうでしょうか??
本著では自分の軸を持って決断することの習慣化が重要であることと強調されているので、事あるごとにこの11項目を満たすようにしていくと意思決定力が向上していくかもしれませんよ。
2.決められない人はあれもこれもと欲張る
「決める」ことの本質は、それ以外の選択肢をばっさり「捨てる」こと
と言われます。
欲張るというのはその逆の行動です。
いろんな選択肢があって、そのどれもを欲しがる=どれも捨てられない からです。
特に、能力が高い人ほどいろんなことをできると思い、様々なことに手をつけてしまいがちだと著書では指摘されています。
しかし、何でもかんでも選んでしまうと全てが中途半端に終わるという悲しい現実が待っているんですよね。
「自分はいろんなことを捨ててきたんだ」というあなた!
「欲張ってない、私はむしろ多く捨ててきた」という人も、もし道に悩んでいるようであれば「自分が実は欲張っていないか?」「同時に何か手に入れようとしていないか?」と振り返ってみてもいいかもしれません。
というのは、何かを得るために何かを多く捨ててきたのかもしれませんが、その頑張った結果、欲が膨らんで気づかないうちにアレもコレもできると思うようになっていたりするかもしれないからです。
欲しいものが多く手に入るようになると、だんだんと自分の欲が大きくなっていることに気付きづらくなるので、危機感を払いたいですよね。
欲張らないこととエフィカシーは矛盾する?
エフィカシーについて聞いたことがあるでしょうか。
エフィカシーとは「自己評価」のことですが、自己評価は高い方がいいという内容を以前書籍から記事に取り上げさせて頂いたことがあります。
関連記事
-
集中力を上げる方法【エフィカシーを上げろ】
こんにちわ!マツキです。 今回は集中力を上げる上で重要なエフィカシーについて深掘りする記事です。短め記事です。 取り上げたきっかけは「金持ち父さん貧乏父さん」の金持ち父さんの言葉や、トッ ...
続きを見る
自己評価が高い=「自分はできる!」というスタンスをとるということですが、あることと混同・誤解してしまうことに注意が必要です。
それは自己評価を高く保つ姿勢から
「自分はなんでもできる!だからなんでもやろう!」
という風に考えを延長させてしまうことです。
そうなると上記で言った通り、全てが中途半端になってしまいます。
実際そう思うのは構わないと思うんですけど、「物事に一気に手をつけない」ということが重要です。
「自分は能力が高い」という気持ちと「それでも捨てなきゃいけないことはたくさんある」という現実の折り合いはちょっと難しいですよね。
でも中途半端にならないために必要なことです。
3. 一人で考えず、経験者に相談すること
相談って簡単に言いますけど、世の中、身近に相談しちゃいけないことがたくさんありますよね。
なぜなら・・・・。
- 相談した相手が相談内容をわかっていない可能性
- 教えられたアドバイスがその人の偏見が入りまくっている可能性
- そもそも個々人の価値基準に関係するため聞ても答えがない可能性
などなど・・相談することで逆効果になるケースも少なくないからです。
やろうとすることに対して基本的に可能性を否定してくるドリームキラーの人も多いです。
身近で得たアドバイスを鵜呑みにしたばかりに、「後々間違っていたなあ〜」と思った経験がある人も中にはいるんじゃないでしょうか。
それでも何か大きな問題に直面した時、誰かに相談することはやっぱり大事です。
ここで、相談する相手というのが重要で『同じ問題を乗り越えた人に実際に聞く』という方法が著書ではオススメされています。
身近の経験者から話を聞くこともできますが、同じような悩みをきっかけに書かれた本や、その著者にインターネットで連絡してセミナー、講演会などで出会うという方法もあります。
あまりし慣れた行動ではないかもしれませんが、身近な人がくれる答えよりかは刺激的で自分に適したヒントが得られるのではないでしょうか。
4.決められない人は頭の中だけで考え、紙に書き出さない
何かを決める時に、あれこれ頭の中だけで考えちゃうことってやっちゃっていませんか??
それをするよりも、手を動かして紙に書き出すという作業がとても効率的なようです。
これは、紙に書き出すということで、思考がより具体的に視覚化されて整理しやすくなるからです。
「このデジタルの時代に紙に書きだすの〜?」と思う人もいるかもしれませんが、手書きの方が良いという研究も出ています。
米国のプリンストン大学の共同研究では、学生に対してキーボードと手書きでメモをとる実験を行ったところ、実際に後者の方が総じて理解力が高かったという報告があります。
また、ハーバード大学のある追跡研究では、目標を「紙」に書き出している生徒が、そうしていない生徒の平均年収より10倍高かったという報告もあるんだそうです。
迷わず書きましょう。
決断で迷ったら、すかさず手書きで考える癖をつけると効果的かもしれませんね。
ちょっとこの著書のいいところを紹介
精神論・命令口調が少ない
決断力について学ぼうとすると、だいたい会社のトップの方や、起業・経営されている方の著書に行き着きます。
そこから学ぶというのありかもなんですが、自己の経験談・精神論に沿った話に偏ることが少なくないんですよね。
命令口調なんかが入ると少し強迫感が出て、結構主観が入っているように聞こえてしまいます笑
ある一人の人の主観に従っていくのもありかもしれませんが、それは自分で決めるということから遠ざかっていく行動でもあります。
この本は、そういった精神論だとか命令口調を感じさせないのがいいところです。
決められる人・決められない人の特徴の分析、決める際の手法の手助けとなる概念、客観的な研究結果を交えながら淡々と書いているだけです。
決断力を学ぶ本の中ではサラってしていてちょっと希少な感じ?だと個人的に感じています。
記事の最後に
偉そうに書いてますが、全部自分自身に当てはまり反省した内容です。
決断力を得るというのは、学んでみて思いますが一朝一夕で身につくような簡単なことではないと思います。
文章が長くなりすぎてしまうため(もうすでに長い)この記事で取り上げるのは避けますが、決断力は突き詰めていくと結局、自分の価値観・価値基準を明確にすることに行き着くと個人的に感じています。
自分の価値観の探り方についてはこちらの記事でジャーナリングというものを紹介しています。
-
決断力をつけるなら…本当に必要なのはジャーナリング
こちらの記事は決断力、ひいては価値基準を明確にしていく方法の1つ、ジャーナリングを紹介する記事です。 こんな方におすすめ 進路に迷っている人 どの診療科に行くか迷っている人 大きな決断を ...
続きを見る
この記事の内容が参考になっていれば幸いです。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
今回は以上です。
参考;
『なかなか自分で決められない人のための「決める」技術』著 柳生雄寛
『「手で書くこと」で知性を引き出す 心を整え、思考を解き放つ新習慣「ジャーナリング」』著 吉田典生