こんにちわ、マツキです。今回は少し哲学的な内容です。
「なぜ?」
「理由は?」
「根拠は?」
国家試験においても、臨床においても医師は病態や原因について、「なぜ?」を考える生き物です。
僕もずっと「なぜ?」と原因を考えることを大切に、習慣にしてきました。
その中で、医局を辞め、フリーランスになってからずーっと考え続けていたこと。
「労働は罪なんだろうか?」
「労働は罪だとしたら、医者の仕事も罪なんだろうか」
「そもそも働く意味とはなんなんだろう?」」
「月100万円勝手に収益として入ってくる仕組みを作ったら、人は働こうと思うのか」
こういったことをずっと思ってました。
「少ない給料でも人は幸せになれる」
「お金のかからない趣味だって世の中にいくらでもある」
「お金を求めていたら際限はない」
「収益のために働くのは違う気がする」
こうも思っていました。だからこそ
医者という他職種と比べてあまりにもハードな仕事を見て、実際にやって
「自分のやりたいこと・大切なことがあるのなら、それを放棄して、自分がやりたくないと感じることまでやって、働く意味とはなんなのだろうか」
こういった「なぜ?」の気持ちを「働く」ということに向けていました。
この問題は時間をかけて徐々に解決していこうと思っていました。
最近はというと、淡々とフリーランスの仕事をやっています。
フリーランスの仕事でも退局前の生活と同様の生活を送り、食べていくことは現時点で十分にできています。
あんまり承認欲求やら他の欲が少ない僕はそれでも別にいいのです。
ブログを通じて思考を整理していければと思っていました。
でも、やっぱりそれ以前に「働くことの意味」を追求せずにこれからやるべきことを考えていくべきではないと強く感じ
今日はじめて解決しようと行動に出て、一冊の本を読んでみました。
タイトルはそのまんま
文字数もそこまで多くなく、割と読みやすいです。
たった一冊の本を読んだぐらいで完全に答えがわかったつもりではありませんが、「働くことの意味」について少しヒントを得たように思います。
メモ
・筆者も「なぜ働くのか」とても悩んでいた
・筆者も入職後にすぐに辞職していた
・どんな仕事にも価値があり、それを忘れると単なる作業になる
・社会との繋がりやお客様との繋がりに大切な意味がある
・自分の全ての行動は世間のためと考えればいい
・人間は自分の存在価値を作りたい、自分にしかできない価値を作りたい
・「世界をよりよくするため」に働く
・働く意味は、他者との関わりの中で自分の必要性を感じること
・仕事では適性よりも好き嫌いを優先すること、そうすれば、楽しく疲れを知らずにやっていくことができる
・本当に好きなことは儲からなくてもいいから、やり続けたいことである
・就職は、まずやりたいことから考える
・自分がワクワクしながら仕事ができるイメージに近づこうとすること
・悩んでいるなら人に会うこと。自分が悩んでいることを乗り越えた人に会うのがいい
…etc
2020年の終わりが近づき、「今後の見通しを立てなくては」と最近の自分は焦っていたように感じます。
でもこの本は焦る必要がないということに気がつかせてくれたように思います。
理由は二つあります。
一つは、ぼくは今の仕事が嫌いなわけではないからです。
きっと医師としてフリーランスの仕事をしている自分というのを世間体的に気にしていたのかもしれません。
医者業界でフリーランスの仕事というと、「医者であれば誰にでもできる仕事」だとか、あまりよく思われない傾向があります。
なので、人からの目は全く気にしない自分であると思っていましたが、案外気にしていたのかもしれません。
ただ、主観的に見たときに別にこの仕事が極端に嫌いでもないのです。
健康診断ひとつとっても、現地に行き、受診者と触れ合い、その異常を検知・説明し、受療行動を促し、健康意識を喚起することはそれはそれで意味がある行動だと思っており、需要もあるので立派に仕事として成立しています。
勤務形態としてもこれ以上ないほど快適で合っているので、別に続けようと思えば、やり続けられるような仕事と思えています。
であれば、その中で価値を見出していくのもありなのかもしれないと感じました。
今現在、率直にやりたくない仕事をしているわけではないというのは、これは幸運なことだと思いました。
二つ目は本書でいう自分の使命をまだ見つけ出していないからです。
自分に「向いている」仕事というのは自分は知っていました。
しかし、本書では能力よりも「好き・嫌い」が重要である、「好き」なことをやっていけば必然的にとことんやるようになるし、使命感が帯び始めるといった内容が書かれています。
僕はまだ、好きなことをみつけたわけではなかったと思います。
それは、医療という世界の中においてもそうです。
研修が2年間あり、僕は向いていることは外科手技や協力して医療行為を施すことだと、なんとなく知ることができました。
正直、そういった技能に関してなんとなく優れているんじゃないかなという感覚はありました。
きっとそれに傲っていました。
しかし、その行為が「好き」なのかどうかはわかりませんでした。
仮に部分的に外科手技が、手術が「好き」だったとしても、過酷な労働条件が頭にちらつき、どうしてもその業界全体が好きになることができませんでした。
僕はけっきょく診療科目でそこまで過酷でない或る科に決めましたが、それも興味があったり好きなことではなく、「得意」「向いている」要素が生かせてあくまで「楽」だったという理由だったからです。
(見ている中に患者様がいたら申し訳ない話ですが、こういった視点で進路を決めていく人も少なくないのです)
ということは、ぼくはまだ「やりたい」と思えるような好きなことや理想を医療の中に見つけていないと思いました。
もはや、本当にやりたいことを見つけることが世の中に貢献することにつながるのなら、医師免許を持っているからと医療にこだわる必要もないようにさえ思えます。
自分のやりたいことをわかってもいないのに、焦っても仕方がなかったのです。
まず自分がやりたいと思えることを見つけていくことの方が先です。
それは、いろいろ試していった先に分かるものなのかもしれないと思いました。
この本からブログに活かせること
ちなみにですが、この本を読んでブログについても気がついたことがあります。
それは自分らしさを失わないために収益化を気にするなということです。
他人の型に当てはめようとすると、自分らしさを失い、ブログを書くのが「作業」化してしまいます。
そうなると一気にブログを書くことがつまらなくなる。
「それじゃあダメなんじゃないか」という視点を得ることができました。
よく収益化の方法やブログの書き方をアドバイスした記事やyoutubeの動画があります。
これらのアドバイスを鵜呑みにしてブログをやっていくと、いつのまにかいろんなルールに縛られてしまいます。
収益化のなにかしらの知見は得るのかもしれませんが、あんまり他人からのルールを意識しすぎるとブログを書くという、そもそもの作業が無機質になってしまうかもしれません。
ブログで収益を得るということは、読者に良いコンテンツ(記事)を提供していくことが前提です。
しかし、価値の提供を意識することは二の次で、「書きたいことを書く」という気持ちが最優先なのかもしれないです。
この記事はまとまったものではないかもしれませんが、この本に出会ってよかったいう記録として記事を残しておくこととします。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
今回は以上です。