こんにちわ、マツキです。
今回は『医者の楽な診療科選び』というテーマで書いていこうと思います。
残念ながら医者に楽な科はありません。
いきなり結論ですが、タイトルの通りです。
楽な診療科はありません。
医者に楽な科がない理由
ここがいい!って思ったことも変わっていくし、それ以外にもぶつかる壁がたくさん出てくるからです。
これは、どんな診療科に行っても共通です。
例えばですが・・・。
- 学問への興味→変動する
- 臨床への興味→変動する、飽きる
- 人事異動→理不尽な人事も
- 人間関係→そこで働いてみないとわからない
- 診療科の地位→忙しさに比例、場所にもよる
- 仕事量→予想を超えて増えていく可能性あり
いろんな要素がバランスを取り合って、「この科でいいか」と選んでいく人が多いんじゃないでしょうか。
でも、はじめてみると自分には大事じゃないと思っていた要素が意外と大事だったり、逆に大事だと思っていた要素が大したものではなかった、と後々気がつくこともあります。
結婚などのライフイベントによって、優先度が大きく変わってきたりもします。
こういったバランスは移ろっていくのがキホンで、最初からあるポジションを狙っていくものではないんですよね。
「楽な科がない」という理由は、「どこにいこうが不確定要素が多すぎてなんとも言えないから」ということになります。
どう行動すべき?
一個だけ確かなこと
さまざまな考えがあると思いますが、一個だけ確かなことがあります。
これ、研修医とかに言いたいんですけど。
それは「先輩や親、上司のいうことは本当に鵜呑みにするな。間に受けるな」ということです。
それらの言葉には時代の違う価値観や、医局人事を考慮した内容、そもそも先輩が自分の進路に後悔していない可能性なんて全くないことなどが含まれます。
先輩や上司の言葉をあてにした選択は、実はかなり怖い部分があります。
そして何より最も重要な「自分の価値観的にはどうなのか」という部分がおざなりになりがちだからです。
わかっていても感情に流されてやってしまいます。
必死に悩んでいると、誰かの助言に縋りたくなる気持ちはわかります。
でも、「あの先輩が(あの人が)こう言ったから・・」というふうに選んでいくと必ず、必ず後悔します。
それはあとあと冷静になって、自分の元々の価値観が浮き彫りになってくるからです。
いろいろ試してみる他ない
診療科に限らず「選ぶ」ということについてですが、そもそも自分がやりたいことや向いていることなんて、1回のトライだけで正解をだせるわけがありません。
それを1回のトライだけで判断しようとしていること、1回のトライで試行が終わることをデフォルトで期待していること自体が少しおかしいんです。
この業界は、変動的なキャリアを持つ人に当たりが厳しく、ネガティブに捉えられる傾向があります。
ですが、本来転科も全然アリだと思うし、病院を変えてしまうのも全く問題ないと思いますよ。
なんなら違う仕事についてしまう。それも一つの選択肢でしょう。
「楽な科」という視点で長く大きく悩み続けるより、
ショートスパンの試行錯誤を続けて「結局楽しくやれている仕事に行きついている」という方が、実現できるのではないでしょうか。
【ゴリ押し法】妥協しまくって、忍耐強くなる道を選ぶ
上で書いた、収入だとか人事だとか人間関係だとか、そういったものを諦めて一つのレールに乗り続ける。
他は割り切る。
他の要素で多少弊害が出ようが、ちょっと心身に影響がでようが気にせず乗り越える。
これもある意味、一つの手なのかもしれませんね。
この業界では、そういったタフな人材を求めている感も否めません。
得るものもきっと多いでしょう。
ただ、環境が変わったりすることに対してのストレス耐性は、人それぞれであることは念頭に置いていた方がいいかも…です。
記事の終わりに
効率化という点ではやや未発達さを感じるこの業界の中で、コスパ重視や効率重視な人は楽な科を選びたくなる気持ちはよくわかります。
ですが、そもそも自分にとっての「楽さ」とはなんでしょうか。
冷静に考えると、かなり曖昧な概念です。
この記事の内容も鵜呑みにせず、役立ててもらえると幸いです。
最後に人生で参考にした本を少し載せておきます。
それではまたどこかの記事でお会いしましょう。